空き巣や窃盗、いたずらなどの被害から大切な自宅を守るために、防犯カメラを設置している方もいるでしょう。

防犯カメラは、設置することで犯罪を未然に防げるメリットがあります。

また、レコーダーを入れておけば、万が一被害に遭った際の証拠として使える可能性も。

そこで気になるのが、「防犯カメラで犯人特定が可能かどうか」という点です。

本記事では、防犯カメラで犯人は特定できるのか、解析のプロが詳しく解説していきます。

  • 空き巣被害を受けて犯人を特定したいと考えている
  • 近隣でいたずらや迷惑行為が多発していて不安・・・
  • 警察では証拠不十分で捜査が難しいと言われてしまった

上記のような方はぜひ参考にしてみてください。

防犯カメラで犯人を特定するのは難しい?

防犯カメラに犯人らしき人物が映っていた場合、「警察に映像を提出すれば、犯人が見つかる」と思っている方は多いかもしれません。

結論をお伝えすると、防犯カメラの情報から犯人特定につながる可能性は十分あります。

実際に、警察庁による統計調査によると、防犯カメラによって犯人が捕まるケースは年々増えていることが分かります。

参考:令和元年の刑法犯に関する統計資料|警察庁

https://www.npa.go.jp/toukei/seianki/R01/r01keihouhantoukeisiryou.pdf

参考:令和2年の刑法犯に関する統計資料|警察庁

https://www.npa.go.jp/toukei/seianki/R02/r02keihouhantoukeisiryou.pdf

参考:令和3年の刑法犯に関する統計資料|警察庁

https://www.npa.go.jp/toukei/seianki/R03/r3keihouhantoukeisiryou.pdf

参考:令和4年の刑法犯に関する統計資料|警察庁

https://www.npa.go.jp/toukei/seianki/R04/r4keihouhantoukeisiryou.pdf

一方で、犯人の特定が必ずできるというわけではありません。

犯人に前科がない場合や、映像が不鮮明な場合は、防犯カメラの映像だけで身元を特定するのはかなり難しいでしょう。

そもそも防犯カメラでどんな情報が分かる?

防犯カメラの映像で分かる情報は次のとおりです。

  • 犯人の顔や身長、肉の付き方、服装、持ち物
  • 車の車種やナンバー
  • 犯人の逃走経路

とはいえ、防犯カメラは長時間の映像を記録しているため、画質が荒く不鮮明であるケースも少なくありません。

そのため、1つの防犯カメラで撮れた映像だけでなく、数ヵ所に設置された防犯カメラの映像を追うことで、身元を特定する場合もあります。

近年は、公共の場所や交差点、商業施設や駅などさまざまな場所に防犯カメラが設置されるようになったため、1つの防犯カメラから犯人や事件関係者の足取りをたどれるのです。

ほかにも、逃走中にすれ違った車のドライブレコーダーから映像を解析する場合もあります。

また、防犯カメラの映像で犯人の顔がはっきり分からなくても、逃走に使用した車やバイク、身につけているものなどに着目して、詳細な情報を洗い出すことも可能です。

防犯カメラで犯人を特定するまでの期間・保存期間は?

防犯カメラの映像が証拠となった場合、犯人特定まではどれくらいの期間かかるのか知りたい方もいるかもしれません。

犯罪の種類や映像の鮮明さによっても変わってきますが、防犯カメラから犯人が特定されるまでは、約1ヶ月程度かかります。

なお、防犯カメラの映像は下記のように保存期間が決まっています。

  • 街頭防犯カメラ:最大約1ヶ月
  • 電車や駅構内:約1週間以内
  • コンビニ・スーパー:約1週間~1ヵ月
  • マンションやアパート:1週間~1ヶ月
  • 自宅:約3日~1週間

せっかく自宅に防犯カメラを設置しても、データが消えてしまっては意味がありません。

自宅用の防犯カメラは、旅行や帰省などで長い期間自宅を空けることも踏まえて、1ヶ月くらい録画できるものを選ぶとよいでしょう。

目安として、1TBくらいの容量があると安心です。

防犯カメラで犯人特定をどうやって行う?

防犯カメラから、犯人を特定する際に用いられる手法を2つご紹介します。

三次元顔画像識別システム

『三次元顔画像識別システム』とは、顔を立体物として識別する手法です。

防犯カメラの顔画像と、別の場所で撮れた容疑者の顔画像を照らし合わせ、同一人物かどうか判定します。

仮に、防犯カメラに犯人の顔が映っていたとしても、カメラが撮影する角度はさまざまなので、犯人かどうか判断するのは難しい場合がほとんどです。

しかし、三次元顔画像識別システムを利用すれば、映像を同じ大きさや角度に調整するため、個人の識別ができるようになります。

ただし、通常、犯人が何らかの犯行を計画性を持って行うときは、往々にしてマスクやサングラス、帽子などで顔や頭を隠しているため、顔画像から当事者を特定することは難しいと言えます。

歩容解析(ほようかいせき)

つぎに用いられる手法が、『歩容解析(ほようかいせき)』です。

人によって、リズムや歩幅、重心の位置、腕の振り方など、歩き方は異なります。

そのため、防犯カメラに犯人が歩いている映像が残っていれば、歩き方の特徴によって犯人を特定できる可能性があります。

どんなに変装していても、歩き方のクセは変わらないものです。

歩き方の特徴だけで個人を識別できれば、防犯カメラによって犯人を特定できる確率がグンと上がるでしょう。

防犯カメラでは特定が難しいケースもある・・

防犯カメラを設置していても、下記のようなケースは犯人の特定が難しくなります。

敷地外からの被害

そもそも、犯人が防犯カメラの画角に収まっていない場合は、特定が難しくなります。

たとえば、敷地外から被害を受けた場合、自宅の防犯カメラのみでの特定することは難しいといえるでしょう。

前述したとおり、犯人の身体の一部や歩き方、車や持ち物など何かしらの手がかりが映っていれば、その情報をもとに特定につながるケースもあります。

常習性のない被害

常習的な犯行は、証拠映像として記録が残るため、犯人の特定がしやすくなります。

証拠映像が多ければ、個人を特定する判断材料が増えていきますが、逆に一時的な被害の場合は個人の特定は難しいでしょう。

前述したように、前科のある犯人であれば、単発的な被害であっても、警察の捜査によって身元の特定ができる場合もあります。

防犯カメラの解析は『東海DC株式会社』へお任せください!

弊社『東海DC株式会社』では、防犯(監視)カメラやドライブレコーダーの解析をおこなっています。

しかし、ここでいう「解析」というのは、低解像で判別できないものを、高解像化して見えるようにするということではありません。

もちろん補正や調整によって、可能な限り鮮明化はします。しかし、元データにない画像を生成するよう超解像はしていません。

むしろ、低画質の映像から、様々な犯人・犯行特定に繋がる情報をあぶり出すのが弊社の使命です。

また、解析するだけでなく、その結果を警察や弁護士、保険会社等の関係先、あるいは裁判等に提出するための書面資料にします。

特にこの映像の書面化の重要性については、あまり認識されていように思われます。しかし実際には、問題解決を進めていく上でこの書面化が極めて重要です。

簡単に言えば、当該映像内容を目的を持って詳しく解説した書類を作成するということです。映像を見ただけではわからないことを、解析によって浮き彫りにし、その事実を図や画像に注釈をつけて説明していきます。

弊社はこれまで100名以上の弁護士、警察、企業からのご依頼に多数携わって参りました。弊社が作り上げてきた実績とノウハウを最大限に活かして、問題解決に向けた解析調査をおこないます。

映像解析・鑑定、資料作成については、『東海DC株式会社』までお気軽にご相談ください。