交通事故に遭った際、ドライブレコーダーは重要な証拠になります。しかし、いざ映像を確認しようとした時にノイズが入っていたら、その価値が大きく損なわれてしまいますよね。

そこでこの記事では、ドラレコにノイズが発生する主な原因と対策方法について解説します。

ドラレコにノイズが出る原因

事故の状況を確認しようとドラレコの映像を再生したものの、以下のような症状に悩まされていませんか?

  • モザイク処理をしたように見える
  • 画像がチラつく
  • 色がおかしくなる
  • 「サーッ」という音が入っている

ドラレコは繊細な電子機器のため、使用する機種や条件によっては映像や音声にノイズが発生することがあります。ここからは、ドラレコにノイズが出る主な原因を紹介します。

周辺機器

周囲の電波がドラレコに影響を与え、映像が乱れたり音声が聞きづらくなったりすることがあります。これはドラレコが使用する電波が他の電子機器と干渉するためです。

例えば、カーステレオやナビゲーションシステム、テレビ、キーレスなどが同じ周波数帯域を使用している場合、電波干渉が発生してしまいます。ドラレコ側の不具合だけでなく、地デジの受信感度が低下したり、ラジオに雑音が混じることもあります。

特に、車内の電子機器が多い現代の車では、こうした電波干渉が起きやすくなっているため注意が必要です。

車のエンジン

ドラレコは車のバッテリーから電力を供給されて動作していますが、車のエンジンをかけているせいでノイズが入るケースも考えられます。

このノイズは「イグニッションノイズ」と呼ばれ、エンジンの動力を得るための部品(スパークプラグ)の放電エネルギーが電波となって発生します。

もしエンジンをかけた瞬間に映像が乱れたり、音声が一瞬途切れたりするなら、疑ったほうがいいでしょう。

設置の仕方

ドライブレコーダーを取り付ける際、ケーブルの接続が緩んでいたり、端子が折れていると、ノイズが発生しやすくなります。特に、ご自身でドラレコを取り付けた方は注意が必要です。

まずは配線や端子を一つ一つ確認し、しっかりと固定してみましょう。

また、ケーブル自体に問題がなくても、設置場所や配線のルートに原因があるかもしれません。例えば、バックカメラの配線が車のライトやウインカーの配線の近くを通ると、ノイズを拾ってしまうことがあります。

悪天候

通常の雨ではドラレコに大きな影響はありませんが、雷雨や台風・大雪などでは映像にブロックノイズが発生することがあります。これは、強風や激しい雨、雪によって電波が乱れるためです。

天候によって引き起こされるノイズは一時的なものなので、天気が回復すれば自然と映像もクリアになる場合がほとんどです。

ドラレコのノイズ対策

ドラレコの映像や音声にノイズが入らないようにするためには、いくつか方法があります。ひとつずつ試して、クリアな映像と音声を確保しましょう。

もしすでに記録した映像に乱れがある場合は、ノイズを除去してくれる専門の解析業者に依頼するのがおすすめです。証拠映像として提出するために、専門家の力を借りることを検討してみてください。

電波干渉に強い機種を選ぶ

日本の自動車メーカーが純正として提供しているドラレコは、何度も試験を重ねて動作を確認した上で提供されています。そのため、電波干渉によるノイズはあまり発生しにくいと言われています。

海外製や安価な機種は避け、信頼性の高い大手メーカーの機種を選んでおくと安心です。

ケーブルをアルミホイルで覆う

アルミホイルを使うとドラレコのノイズを軽減できる場合があります。ドラレコ本体や配線コードにアルミテープを巻くだけで、電磁波の影響を抑えられるのです。

見た目が少し悪くなるのがデメリットですが、とても簡単なので試してみてください。

ケーブルにフェライトコアを巻く

「フェライトコア」とは、高周波の信号からノイズを吸収するフィルターです。ドラレコの電源ケーブルやリアカメラのケーブルに取り付けると、ノイズを効果的に抑えられます。

配線ケーブルを切断せずにワンタッチで取り付けられるタイプや、リングの穴にケーブルを通すタイプが一般的ですが、さまざまな形状があるので、ケーブルに合わせて選んでみてください。

配線を見直す

ドラレコの設置場所や設置方法を見直すことで、電波干渉の影響を最小限に抑えられるかもしれません。

ドラレコの電源ケーブルを地デジアンテナやETなどからなるべく遠ざけるようにしてください。目安としては1メートル以上離すことが理想です。

自分で配線を直してもノイズが改善されない場合は、カー用品店などのプロに相談するのもよいでしょう。

まとめ

今回はドラレコの映像や音声にノイズが発生する原因と対策方法を紹介しました。

ドラレコは意外と電波の影響を受けやすいので、注意が必要です。しかし事前に対策を講じておくと、事故の瞬間も鮮明に記録され、警察や保険会社に提出できるようになります。