店舗の敷地内で事件や事故が起こったとき、防犯カメラや監視カメラの映像が決定的な証拠になることがあります。
しかし、その映像がどれくらいの時間録画されていて、どのくらいの期間保存されているかについては、詳しく知らないという方も多いのではないでしょうか。
いざという時に重要な映像が残っていないと困りますよね。
そこで今回は、防犯カメラの録画時間や保存期間について、そして映像を削除した後に復元できるのかどうかについて、分かりやすくお話しします。
防犯カメラの録画時間が決まる要素
「防犯カメラがどれくらいの時間録画できるかは、ハードディスクの容量で決まる」と思っていませんか?もちろん、容量も大事な要素なのですが、実はそれだけじゃないんです。
これから、防犯カメラの録画時間を左右する4つのポイントについて解説しますね。
容量
防犯カメラの録画時間は、HDD(ハードディスク)やSDカードといった記録媒体の容量によって大きく異なります。容量が大きければ大きいほど、長時間の録画が可能です。
ただし、保存容量がいっぱいになると、古い映像が新しい映像で自動的に上書きされてしまいます。
例えば、2TBのHDDを使った防犯カメラは約1週間(7日)分の映像を記録できます。8日以上前の映像を保存しておきたい場合は、外部の記録媒体にバックアップを取る必要があります。
画質
防犯カメラの映像は鮮明であればあるほど、トラブル時に役立つ情報を得やすくなります。しかし、画素数や解像度を上げるとその分データ量が増えてしまい、録画可能な時間が短くなってしまいます。
例えば、高解像度で録画すると、同じ容量の記録媒体でも低画質よりも短い時間しか録画できません。画質を高く保ちたい気持ちは分かりますが、録画時間とのバランスを考えて設定することが大切です。
フレームレート
「フレームレート(FPS)」は、カメラが1秒間に何コマの画像を撮影できるかを示す数値です。一般的な防犯カメラのフレームレートは5fpsで、1秒間に5枚の静止画を撮影していることになります。
フレームレートが高いほど動きのある映像がより滑らかに記録されますが、その分データ量が増えてしまいます。その結果、録画できる時間が短くなってしまうんですね。
カメラの台数
1つのレコーダーに複数のカメラを接続している場合、それぞれのカメラが使用する記録容量が分割されるため、全体としての録画時間が短くなります。
例えば、同じ容量のHDDを使っていても、接続するカメラの台数が増えるほど、1台あたりの録画可能時間が短くなります。
複数のカメラを設置したい場合は、それぞれのカメラがどれくらいの録画時間を必要とするかをよく考えて、適切な容量のHDDを選びましょう。
防犯カメラの保存期間の目安
防犯カメラに録画された映像の保存期間については、実は法律で明確なルールが定められていません。そのため、どれくらいの期間保存するかは、カメラを設置した個人や企業が自由に決めることができます。
しかし、事件や事故が起きたときに「いざ提出しようと思ったら、映像が残っていなかった!」なんてことがないように、ある程度の期間は保存しておきたいですよね。
例えば、工場では後から問題が発覚することもあるため、できれば2年は映像を保存しておくと安心です。以下に、防犯カメラの設置場所ごとの保存期間の目安をまとめました。
設置場所 | 保存期間の目安 |
---|---|
自宅 | 1週間程度 |
集合住宅(マンション、アパート) | 1ヶ月程度 |
店舗(コンビニ・スーパー、駐車場) | 1ヶ月程度 |
街頭 | 1ヶ月程度 |
オフィス、金融機関 | 1年程度 |
工場、建設現場・工事現場 | 2年程度 |
防犯カメラの映像が消えたら復元はできない?
防犯カメラの映像が容量オーバーで上書きされたり、保存期間が過ぎて手動で削除されてしまったり、大事な映像が消えてしまうことがありますよね。このような状況に陥ったとしても、映像は復元できるのでしょうか?
確実なのは、定期的にバックアップを取っておくことです。万が一元のデータが消えてしまっても、保存したコピーから映像を確認できます。
もしHDDやSDカードにデータがまだ残っている場合は、データ復元ソフトを使えば映像を取り戻せる可能性があります。ただし、ソフトを使うことでファイルが破損してしまい、一部の映像が不鮮明になってしまうケースもあるので注意が必要です。
映像を提出する予定なら、専門家に頼るのも一つの方法です。映像解析サービスでは、高度な技術を駆使して映像を解析してくれます。まずは相談してみるのが良いでしょう。
まとめ
今回は、防犯カメラの録画時間や保存期間について解説しました。
敷地内で事件が起こった際はカメラの映像が重要な証拠となります。警察や弁護士に提出できるように、保存期間は少し長めに設定し、定期的にバックアップを取ることをおすすめします。
もし、「映像は残っているが、人物や状況がよく分からない」「ソフトで復元したら部分的に画質が悪くなった」といった問題が発生した際は、専門業者に相談することをおすすめします。
東海DCでは、映像解析を通じて事件や事故の証拠資料を作成するサービスを提供しています。敷地内でトラブルが起こった際には、ぜひ一度ご相談ください。
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