ワイヤレス防犯カメラは配線の手間がなく、とても便利ですよね。しかし、接続が不安定になったり、映像が途切れたりすることもあります。

店舗や事務所のセキュリティは常に万全にしておきたいもの。

そこで今回は、防犯カメラのWi-Fiが届かない理由や解決策をわかりやすく解説します。防犯カメラを最大限に活用するために、ぜひ最後までお読みください。

Wi-Fiの防犯カメラが接続できない理由

ワイヤレス防犯カメラは、Wi-Fi(ワイファイ)を利用してネットワーク接続するため、煩わしい配線工事が不要で手軽に設置できます。しかし、その特性ゆえに、電波が届きにくいというデメリットもあります。

ここでは、Wi-Fi防犯カメラがつながらない主な理由を解説します。

障害物が多い

Wi-Fiの電波は、壁や天井、家具などの障害物が多いほど弱まる性質があります。

ルーターとカメラの間に什器や収納棚などがあると、電波が不安定になることも。時には、ドアを閉めただけで映像が途切れてしまうケースもあります。

他の電波機器から干渉を受けている

Wi-Fi防犯カメラは、主に2.4GHz帯の周波数を利用しています。この周波数は、電子レンジやBluetooth機器などの家電製品と同じ周波数帯であるため、干渉が起きやすいのが特徴です

電子レンジを使っている間にカメラの映像が一時的に途切れるのであれば、干渉が原因と考えてよいでしょう。

WiFiルーターが古い

Wi-Fiルーターのセキュリティ方式が旧式の「WEP」の場合、最新のWi-Fi防犯カメラと互換性がないケースがあります。

「WPA」対応ルーターでも、購入から10年以上経過している場合は通信速度が遅かったり、接続が途切れやすくなったりします。

ジャミングされている

「ジャミング」とは、電波妨害装置を使い、Wi-Fiや無線機器の通信を妨害する行為を指します。ジャミング装置は半径20〜30m以内のWi-Fi信号を遮断し、防犯カメラの機能を一時的に停止させることができます。

海外では、この方法を悪用した侵入や窃盗の犯罪事例も報告されています。日本ではまだメジャーではありませんが、「絶対ない」とは言い切れません。

Wi-Fi防犯カメラが接続できない場合の対処方法

「Wi-Fi防犯カメラが繋がりにくくなった」「突然、画面が真っ暗になった」場合、どうしたらいいのでしょうか。

以下に、対処方法をご紹介しますので、ひとつずつ試してみてください。

カメラの位置を変える

Wi-Fi防犯カメラの大きな利点は、配線が少なく柔軟に設置位置を調整できることです。電波が届きにくい場合は、Wi-Fiルーターに近い場所にカメラを移動させてみてください。

カメラの電源や配線の関係で動かせる範囲が限られている場合は、Wi-Fiルーターやモニターの位置を動かしてみるのも有効です。わずかに場所を変えるだけでも、電波状況が改善するかもしれません。

Wi-Fi中継器を設置する

Wi-Fi中継器(リピーター)は、電波を中継して遠くまで届くようにする装置です。

広い店舗や壁が多い環境で特に効果を発揮します。中継器はコンセントに差し込み、簡単な設定を行うだけで使用できる手軽さも魅力です。

また、リピーター機能を搭載した防犯カメラも市販されているので、買い替えを検討するのもおすすめです。

WiFiルーターを交換する

古いWi-Fiルーターを使っている場合、接続不良の原因になります。

特に10年以上前のルーターでは通信速度が遅かったり、最新のセキュリティ規格に対応していなかったりするため、防犯カメラとの相性が悪くなりがちです。

1~2万円と比較的手ごろながら、通信速度の向上が期待できます。

5GHz対応のカメラに変える

Wi-Fiの周波数帯には、2.4GHzと5GHzの2種類があります。

現在使用しているカメラが2.4GHz対応で、干渉が多く接続が不安定な場合は、5GHz対応のカメラに切り替えてみてください。

5GHzは利用機器が少ないため、干渉が少なく通信速度が速いのが特徴です。ただし、5GHzは障害物に弱い性質があるため、壁や家具の影響を受けやすい点には注意が必要です。

LANケーブルを使用する

Wi-Fi接続がどうしても安定しない場合はLANケーブルの使用を検討してください。配線工事が必要になりますが、ワイヤレスよりも安定した通信が可能になります。

工事業者に連絡し、配線方法や費用を相談してみましょう。

SIMカード対応のカメラに変える

配線工事が難しい状況では、SIMカード対応の防犯カメラを導入するのもよいでしょう。Wi-FiやLANケーブルを使用せずに、モバイル通信網を利用して映像を送信します。

特に、建物から離れた場所にカメラを設置する場合に有効です。ただし、SIMカード対応のカメラは機種によって利用料金や性能が異なるため、購入前にしっかりと検討することが大切です。

まとめ

今回は、防犯カメラのWi-Fi接続が不安定になる原因と対処法について解説しました。

Wi-Fi防犯カメラは配線の手間が省けて便利ですが、電波の干渉やルーターの性能、設置環境によって接続が途切れることがあります。

店舗のセキュリティを万全にし、犯罪の瞬間を確実に記録するために、今回の記事を参考にしてみてください。