ドライブレコーダーを取り付けても、誤作動や映像の劣化が発生すれば本来の役割を果たせません。
特に夏季は、車内温度が短時間で50℃以上になるケースもあり、ドラレコには大きな負担となります。
そこで、ぜひ使ってほしいのが車用サンシェードです。直射日光を遮ることで温度上昇を抑えられ、ドラレコが長持ちします。
この記事では、ドラレコ利用者がサンシェードを導入すべき理由と、設置する際のポイントを解説しています。
ドラレコユーザーがサンシェードも併用すべき理由
炎天下の車内環境はドラレコに深刻な影響を与えかねません。サンシェードを組み合わせることで、温度対策・機器寿命の延長・映像品質の保持といった効果が期待できます。
熱暴走を防止する

猛暑では、車内はわずか1時間で50℃を超え、ダッシュボード付近は70℃以上に上昇すると言われています。
このような過酷な状況では、ドラレコの基盤が熱に耐えられず、突然電源が落ちたり録画が止まったりする「熱暴走」が起こるリスクが高まります。
そのため、駐車中はサンシェードを装着して、フロントガラスから差し込む日差しを遮るのがおすすめなのです。
寿命を伸ばす
電子機器は高温環境に長時間さらされると、内部部品の劣化が加速します。ドラレコの場合は、基盤やコンデンサの性能低下、バッテリー膨張による故障がよく見られます。
さらに、紫外線にも注意が必要です。紫外線は夏場だけではなく冬場も降り注ぎ、レンズの樹脂や外装を劣化させます。
季節を問わずサンシェードを設置していれば、ドラレコの寿命を伸ばせるでしょう。
映像劣化を防ぐ

直射日光にあたっている状態のドラレコは、映像が「白飛び」して細部が確認できなくなるリスクがあります。白飛びとは画面が過度に明るくなり、ナンバープレートや信号といった重要な部分が判別できなくなる現象です。
つまり、サンシェードで光を遮れば、画質の劣化を回避できます。特に、トラブル時の証拠を残したい方にとっては、サンシェードは必須と言えるでしょう。
ドラレコとサンシェードを併用する際のポイント

サンシェードはただ取り付ければよいというものではなく、ドラレコとの相性を考慮する必要があります。誤った使い方はかえって機器を痛めたり映像を遮ったりする原因となるため、ご注意ください。
ここからは、ドラレコとサンシェードを併用する際のポイントを紹介します。
ドラレコを遮らないデザインを選ぶ
ドラレコのレンズを遮らないサンシェードを選びましょう。具体的には、レンズ部分を大きく切り抜いたタイプや、スリットが入っていてカメラを避けられる製品が適しています。
購入後に自分でカットする方法もありますが、見た目や遮光精度にもかかわるため、あまりおすすめできません。
遮光率を確認する
サンシェードの商品ページやパッケージには、「遮光率」と「紫外線カット率」という指標が記載されています。
遮光率は光の侵入を防ぐ度合いを示し、紫外線カット率はUVをどれだけ遮断できるかを表します。いずれも数値が高いほど効果が大きく、特に90%以上の製品であれば安心です。
自分に合った種類を選ぶ
フロントガラスに取り付けるサンシェードには複数のタイプがあり、それぞれ特徴が異なります。
代表的な蛇腹タイプは価格が手頃で、ガラス形状に合わせやすい点が強みです。ただし、安価な製品は折り目が早く劣化しやすいため、購入前にレビューを確認しましょう。
傘タイプは折りたたみ傘のように一瞬で開閉でき、毎日の使用でも負担に感じにくいのがメリットです。ロールタイプは必要な時に引き出す方式で、インテリア性を損ないません。
普段使いの自家用車には蛇腹がおすすめですが、使用頻度や車種に応じて適切なタイプを選びましょう。
ドラレコをサンシェードで挟まない
サンシェードを設置する際は、ドラレコをフロントガラスとサンシェードの間に挟まないようにしてください。
挟み込んでしまうと熱がこもりやすくなり、ドラレコ本体が高温となって誤作動や故障の原因となります。
正しい設置は「ドラレコが車内側」です。つまり、サンシェードによってドラレコが外からは見えない状態にします。
リサ・サイドにも設置する
リアカメラは後方からのあおりを記録するため、映像の白飛びや機器の劣化は避けたいものです。駐車時は、フロントガラスだけでなく、リアガラスやサイドガラスにもサンシェードを取り付けておくとよいでしょう。
費用が気になるかと思いますが、フロントガラス用サンシェードは3,000円程度、リア用・サイド用は1,000〜2,000円と比較的手ごろです。
まとめ
ドライブレコーダーは万一のときに頼れる存在ですが、炎天下では誤作動や映像の白飛びが起こりやすくなります。サンシェードを使えば、車内の温度上昇をやわらげてドラレコを守ることができます。
ただし、走行中にフロントガラスや運転席・助手席の窓へ取り付けると道路交通法違反となるため、駐車時のみ装着するようにしましょう。