新車にドラレコは標準装備?義務化の背景と主なメーカーを解説

ドラレコは事故やトラブルの証拠を残すだけでなく、運転中の安心を支える機能も備えています。

国が安全基準を見直して装備の義務化を進めていることから、新車にあらかじめ取り付けられているケースも増えてきました。

そこで「どの車種に標準で付いているのか?」「新車にはドラレコを設置しないといけないの?」と気になる方も多いでしょう。

今回は、新車へのドラレコ標準装備が進む理由と、主なメーカーの対応状況をわかりやすく解説します。

新車にドラレコが標準装備される理由

まずは、新車にドラレコが装着されるようになった背景を確認しましょう。

バック事故が多発

駐車を行う際、車の後方は運転席から直接見えない範囲が存在します。そのため、十分に安全を確認できず、駐車車両や壁に接触するケースが後を絶ちません。

特に小さな子どもや高齢者は死角に入りやすく、接触による事故が数多く報告されています。

2024年以降の新車は義務

国際的に自動車安全基準を策定する組織(WP29)では、車両後退時の事故防止策を導入する方針が決まりました。

その流れを受け、日本でも2021年に道路運送車両法が改正され、バックカメラやセンサーの搭載が求められるようになったのです。

具体的には、2022年5月以降に販売された新型車、さらに2024年11月から販売される継続生産車については、後退時安全確認装置の装着が義務化されています。

ドラレコは必ずしも法律で直接義務付けられているわけではありませんが、メーカーによっては標準搭載を広げる動きが見受けられます。

参照:報道発表資料:車両後退時の事故防止のための国際基準を導入します~道路運送車両の保安基準等及び保安基準の細目を定める告示等の一部改正について~ – 国土交通省

古い車も後付け義務?

法律上の義務は新車に限定されており、改正前に販売された車両にはバックカメラを取り付ける義務はありません

ただし、安全面を考慮するとドラレコを導入する価値は高いといえるでしょう。ドラレコ本体と設置費用をあわせて3~5万円とお金はかかるものの、万が一のためにも後付けを検討してみてください。

ドラレコなど確認装置を標準装備!主なメーカー

2025年9月時点で、ドラレコはメーカー純正のオプション扱いが中心ですが、一部のメーカーでは標準装備が進んでいます。ここでは代表的なメーカーをご紹介します。

トヨタ

トヨタでは、プリウス(Zグレード)やシエンタ(Z・Gグレード)をはじめとする新型モデルにおいて、前後ドライブレコーダーの標準搭載を拡大しています。

具体的には以下のような車種が対象です。

  • アクアアルファード
  • ヴェルファイア
  • シエンタ
  • プリウス
  • カローラ
  • クラウン

詳細はトヨタ公式サイトをご覧ください。

日産

日産公式サイトで確認できたのは「セレナ(C28・GC28)」のみです(※2025年9月時点)。

セレナはファミリーカーとして利用される機会が多く、後方や周囲の安全確認の重要性が高い車種であるため、標準ドラレコが導入されているのでしょう。

サクラ(軽EV)やeKクロスEVといった車種については、専用の純正ドラレコが用意されているものの、オプション扱いであり標準装備ではありません。

スバル

スバルの多くの車種には「アイサイト」と呼ばれる先進運転支援システムが搭載されています。

アイサイトとは、前方の車両や歩行者を検知して自動ブレーキを作動させるほか、後退時には障害物との距離に応じた警告を出し、必要に応じて加速を抑えて衝突を回避する仕組みです。

アイサイト搭載されている主な車種は以下のとおりです。

  • インプレッサ
  • レイバック
  • フォレスター
  • クロストレック
  • レヴォーグ

ファミリー層やアウトドア志向のドライバーは、ぜひスバル公式サイトをチェックしてみてください。

MINI 

新型MINIには「パーキング・アシスタント(駐車をサポートする機能)」が標準搭載されています。具体的には以下のような機能が含まれます。

  • パノラマ・ビュー(後方を映し出す)
  • 前後の障害物を検知するパーク・ディスタンス・コントロール
  • ペダル踏み間違いによる急発進を防ぐ制御機能
  • リバース・アシスト/後退時ステアリング・アシスト機能

また、COUNTRYMANやACEMANといったモデル、あるいはS以上のグレードになると、前後のパノラマ・ビューに加え、ドライブレコーダーも含まれます。

MINIのかわいらしい見た目が好きな方は、一度公式サイトを確認してみてはいかがでしょうか。

BMW

BMWはドライブレコーダーを標準搭載してはいませんが、車載カメラをドラレコとして活用できる機能が導入されています。対象となるのは「パーキング・アシスト・プラス」を搭載した車種です。

  • 新型「3シリーズ」
  • 5シリーズ
  • 7シリーズ
  • 8シリーズ
  • X5
  • X7

高級車としてのデザイン性を損なわずに、安全性を高めたい方はBMWを候補に入れてみてください。

参照:ドライブレコーダーは標準装備ですか?| BMW.com Japan

まとめ

事故防止や安全基準の改正といった背景から、新車へのドラレコ標準装備が徐々に広がっています。

ただし、2025年9月時点ではメーカーや車種によって差があり、「買えば必ず付いている」とは限りません。

車を購入する予定の方は、ドラレコが標準装備かオプションかを確認して選ぶことをおすすめします。

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