ドラレコ映像を保険会社に提出する方法4つ!流れと注意点も解説

交通事故に逢ったあと、保険会社から「ドライブレコーダーの映像を提出してください」と言われることがあります。けれど初めてだと、どんな方法で渡せばいいのか迷ってしまうことでしょう。

この記事では、ドラレコ映像を保険会社に提出する流れと、よく使われる方法、さらに気をつけたいポイントをまとめました。

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阿部友保 (あべともやす)

2002 〜 2017 年、交通事故専門の調査会社で10,000件以上に関わる。調査マニュアルの作成や調査員の育成に加え、事故解析や証拠資料作成など、交通事故訴訟に関わる業務を担当。
2017年より独立開業し、2022年に株式会社東海DCを設立。交通事故鑑定・ドライブレコーダー・防犯カメラの動画・画像解析のプロフェッショナルとして活動中。

ドラレコを保険会社に提出する流れ

まずは全体の流れを押さえておきましょう。事故後は慌てやすいですが、手順を理解していれば落ち着いて対応できます。

  1. 保険会社の担当者へ提出の意思を伝える
  2. 提出方法や期限を確認する
  3. 事故の瞬間や前後の映像を送付する
  4. 調査部門で確認、過失割合や支払い判断へ進む
  5. 必要に応じて返却や追加確認

後述しますが、ドラレコ映像の提出方法は大きく分けて4つあります。どの方法が使えるかは保険会社によって異なるため、必ず事前に担当者へ確認してください。

ドラレコを保険会社に提出する方法

ドラレコの映像を保険会社に送る方法はいくつかあり、保険会社やドラレコの機種によって選べる手段が変わります。ここでは、よく使われる方法を紹介します。

SDカードを郵送する

一般的なのは、SDカードやUSBメモリなどを保険会社に送る方法です。ドラレコから記録媒体を取り出し、パソコンで映像をコピーしてから送付します。SDカードではなくUSBメモリやDVDに保存して送る場合もあります。

精密機器のため、壊れないように梱包することが大切です。クッション封筒を利用するのがおすすめですが、手元にない場合は、緩衝材(プチプチ)を軽く巻きつけて保護しましょう。

ドライブレコーダーから直接送信する

最近の機種には、撮影した映像をクラウド(インターネット上のサーバー)に自動保存するタイプもあります。このタイプのドラレコなら共有機能が搭載されている場合があり、保険会社へ直接送信できます。

ただし、利用にはインターネット接続や専用アプリの設定が必要になることが多いので、取扱説明書やメーカーのサポート情報を確認しましょう。

アプリからアップロードする

保険会社によっては、専用アプリや他のアプリ(LINEなど)から映像をアップロードする方法も使います。アプリ内で事故映像を選び、「提出」ボタンを押すだけで送信できるので、郵送よりも手早く済ませられるのが特徴です。

ただし、アプリによってはアップロードできるファイルサイズに上限が定められており、長時間の映像は送信できない場合があります。提出前に案内された方法と条件をよく確認しましょう。

外部ストレージサービスを経由する

GoogleドライブやDropboxなどのオンラインストレージに映像ファイルをアップロードし、その共有リンクを保険会社へ送る方法です。ファイルサイズが大きい場合や、物理メディアを郵送するのが難しいときに役立ちます。

ただし、リンクの公開範囲を「特定の相手のみ閲覧可能」に設定しておかないと、第三者に見られるリスクがあります。アップロード後は共有設定を必ず確認し、必要に応じてパスワードをかけるなど、安全性にも配慮しましょう。

ドラレコを保険会社に提出する際の注意点

ドラレコの映像は、証拠としての信頼性やその後のやり取りに影響することもあります。ここからは、事前に確認しておきたいポイントを紹介します。

事故後すぐにSDカードを抜く

ドラレコは基本的に常時録画されるため、容量がいっぱいになると古い映像から上書きされてしまいます。

解像度やSDカードの容量によって保存できる時間は異なりますが、目安として32GBで約6時間、64GBなら8~12時間程度といわれています。

事故の映像が消えてしまうと取り返しがつかないので、事故後はできるだけ早くSDカードを抜き、映像を保護しましょう。

バックアップを取る

提出したSDカードやUSBメモリが返却されるかどうかは、保険会社の取り扱いによって異なります。

案内や規約に「返却予定」と記載があっても、確認作業に時間がかかったり、万が一の破損や紛失が起こる可能性もゼロではありません。

そのため、提出前には必ず映像のコピーを取っておきましょう。パソコンや外付けハードディスクに保存するほか、クラウドストレージを利用しておくと安心です。

映像は編集しない

ドラレコの映像は、事故の証拠として過失割合の判断や損害賠償の交渉で大きな役割を持ちます。

映像の一部が自分に不利に見える場合もありますが、だからといって自分でカットや加工をしてしまうと、保険会社から「事実を隠しているのでは?」と不信感を持たれてしまう可能性があります。

映像はそのまま提出することが基本ですが、どうしても不安がある場合は、弁護士や専門家へ相談して判断を仰ぐようにしましょう。

まとめ

ドライブレコーダーの映像を保険会社に提出する方法は、大きく分けて次の4つです。

  • SDカードやUSBメモリなどの記録媒体を郵送する
  • クラウド対応ドラレコから直接送信する
  • アプリを利用してアップロードする
  • GoogleドライブやDropboxなど外部ストレージを経由する

どの方法が利用できるかは保険会社やドラレコの機種によって異なります。必ず事前に担当者へ確認してください。

また、「提出前にはバックアップを取る」「映像を編集しない」といった注意点も守りましょう。

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