防犯カメラの映像解析ソフトとは?できること&フリーソフト3選

防犯カメラを設置していても、いざという時に「肝心の映像が見つからない」「暗くて顔やナンバープレートが判別できない」と困った経験はありませんか?

そんな悩みを解決してくれるのが「映像解析ソフト」です。長時間の録画から必要な場面をすばやく探せるほか、映像を補正して細部をより鮮明に確認することも可能になります。

この記事では、防犯カメラの映像解析ソフトでできることや、手軽に試せる無料ソフトを紹介します。トラブル対策や防犯強化を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

顔写真

阿部友保 (あべともやす)

2002 〜 2017 年、交通事故専門の調査会社で10,000件以上に関わる。調査マニュアルの作成や調査員の育成に加え、事故解析や証拠資料作成など、交通事故訴訟に関わる業務を担当。
2017年より独立開業し、2022年に株式会社東海DCを設立。交通事故鑑定・ドライブレコーダー・防犯カメラの動画・画像解析のプロフェッショナルとして活動中。

防犯カメラ用の解析ソフトで何ができる?

防犯カメラ用の解析ソフトには、映像検索や不審行動の検知、ナンバープレートや顔の認識など、多彩な機能があります。順番に見ていきましょう。

録画データの要約・検索

トラブルの瞬間を見返したくとも、長時間の録画映像を一つひとつ確認するのは大変でしょう。しかし解析ソフトを使えば、重要なシーンだけを簡単に抜き出して要約映像を作成できます。

さらに、映像内の「色」といった条件を指定して、特定のシーンをピンポイントで検索することも可能です。

「どの時間帯に車が映っていたのか」「いつ誰が出入りしたのか」をすばやく確認できるため、証拠探しやトラブル対応の負担を大幅に減らせます。

異常を検知する

映像から人の動きや行動パターンを分析し、不審な行動を自動で検知する解析ソフトもあります。

たとえば「あたりをキョロキョロ見回す」「立ち入り禁止エリアに侵入する」「深夜に不自然な動きをする」といった条件を設定すれば、自動でアラートを出せるのです。

その場での即時対応はもちろん、後から映像を振り返る際にも怪しい場面だけを効率よく確認できます。

ナンバープレートを認識する

駐車場での車上荒らしや接触事故が起きたとき、真っ先に確認したいのがナンバープレートでしょう。

しかし、防犯カメラに映っていても画質が荒かったり距離が遠すぎたりして、拡大しても数字が判別できないことは少なくありません。

解析ソフトを使えば映像を補正し、プレート番号を確認しやすくなるため、警察や保険会社へ相談する際の資料としても役立ちます。

顔を認識する

人物の顔や服装などの特徴をもとに検知・識別・追跡できる機能が備わっているソフトもあります。カメラが複数設置されていても、特定の人物を追跡して経路を可視化できるのです。

この機能は、万引きの早期発見や再犯防止に加え、顧客の動線分析などマーケティングにも活用されています。

映像を復元する

カメラの故障や操作ミスで映像が途切れたり、データが消えてしまったりしたとき、データ復元ができば助かりますよね。一部の解析ソフトには、欠けた映像や音声を復元し、内容を再現する機能が備わっています。

ただし、使い方を間違えて復旧できる可能性を下げてしまうリスクもあるため、専門サービスに依頼するほうが安全です。

【無料】おすすめの防犯カメラ解析ソフト

映像解析ソフトは高機能になるほどコストがかかりますが、ちょっとした解析であれば無料版で十分かもしれません。

代表的なフリーソフトを3つ紹介しますので、まずは試してみてはいかがでしょうか。

iSpy

iSpy」はオープンソースで提供されている解析ソフトで、個人利用や小規模な事業所に向いています。

顔認識・音声検出・動作検知といった機能がそろっており、多くのIPカメラと連携できるのが特徴です。モバイルアプリとも連携できるため、外出先から映像を確認することも可能です。

※個人利用は無料ですが、ビジネス利用には有料ライセンスが必要です。

Security Eye

Security Eye」はIPカメラやWebカメラを使っている方におすすめです。動体検知に加えて、AIによる顔認識機能も搭載されており、自宅や店舗など幅広い防犯用途に活用できます。

Windowsに対応しており、シンプルなインターフェースで初心者でも扱いやすいですよ。

SmartViewer

SmartViewer」は最大36台のカメラ映像を同時に監視できるソフトで、施設やビル、広い店舗などを一括で確認したい場合に便利です。

集音マイクを設置している場合は音量調整も可能で、映像だけでなく音からも状況を把握できます。

さらに、撮影済みの画像を引き伸ばして大きく表示できる「デジタルズーム機能」も備えており、映像の細部を確認する際に役立ちます。

まとめ

防犯カメラの映像を確認・整理したいときは、専用の解析ソフトを活用すると効率的です。動体検知や映像の拡大といった機能を備えた無料ソフトもあるため、気軽に試してみてください。

ただし、「車両が特定できない」「画質が悪くて判別できない」といったケースでは、専門サービスに依頼するのが確実です。

東海DCでは、映像内の人物や車両の特定から証拠資料の作成まで、多くの企業様のご依頼に対応してきました。トラブルの原因を究明したい方は、ぜひご相談ください。

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