さて、今回は事故と速度の関係について書きたいと思います。
私がこれまで幾多の事故を見て、また、多くの当事者からお話を聴いて、辿り着いたひとつの結論があります。
それは殆どの事故は、不適切な速度で走行していたことに原因があるということ(・・・おそらく)。
少し言いすぎかもしれませんが、語弊をおそれずに言えば、ほぼ全ての事故の原因は速度の出し過ぎにあります。
単純に速度超過しているというケースもありますが、そうでなくても(つまり制限速度内であっても)、そのシーンにおいて適切ではない速度で運転している時にこそ、事故が発生するのです。
なぜそう言えるでしょうか?
それは単純に、速度が出ていれば回避が困難になるからです。
ドライバーがいざ危険に気づいても、反応には一定の時間がかかります。
ですから速度が出ていればいるだけ回避は困難になります。
※この反応時間・空走時間については、もう少し具体的な数値を挙げて別の機会に扱います。
そして、個人的な印象ではありますが、不適切な速度を出している時というのは、ドライバーも漫然と運転している(危険予測・周囲に対する注意が行き届いていない)ことが多いということです。
逆に、速度を抑えて走行しているときほど、ドライバーは慎重に運転していることが多いのです。
本来は逆というか、速度を出しているときほど慎重にそして周囲に注意を張り巡らさなければならないのに、それが履行できていません。
もっとも、低速で注意しながら運転していても、事故に遭うことはあります。しかし、被害を最小限に留めることができることが殆どですし、不可抗力であったと認められるケースは少なくありません。
今日から連休が始まりますが、ドライバーの皆様は速度の出し過ぎだけにはどうぞ気をつけてください。青空の下、気持ちよくアクセルを踏んでしまいがちですが(特に渋滞を抜けたあと)、そこはグッと自制を働かせて安全運転でお過ごしください。