ドライブレコーダーの記録方式には二種類あります。

①エンジンをつけてから常時記録されるタイプ、②衝突や急ブレーキ、道路の段差等による衝撃をGセンサーが感知して記録するタイプ、です。

最近の機種であれば、常時録画しつつ、衝撃を感知したときの映像を上書きされないよう保存してくれるものもあります。さらには、エンジンをつけていない駐車中にも内蔵バッテリーで録画し続けるという優れものもあるようです。

どの記録型でも基本的には問題ないのですが、注意しておかなければならないのが、事故発生後のデータの扱い方です。

まず、事故が発生し、処理が終わった時点で、速やかにドライブレコーダーから記録媒体(microSD等)を抜き出してください。そして、事故の映像が記録されているかを確認し、当該データがあれば、すぐにバックアップして下さい。

この一連の作業は必須です。(※取扱説明書をよく読んで記録媒体を抜き出すときは慎重に行って下さい。バックアップするときも同様です)

独立前に在職していた調査会社で、事故時の映像が消えていたというケースは幾つもありました。その理由はさまざまですが、具体的な例を挙げると・・・

・事故後もデータを取り出さず、しばらくそのまま走行していたため上書きされてしまっていた

・軽微な接触で衝撃を感知しておらず、記録が自動的に保管されていなかったため、上書きされてしまっていた

・データを取り出さずに修理工場へ入庫。走行はしていないがACC(アクセサリー)の状態で修理していたためデータが全部上書きされてしまっていた

・取扱説明書をよく見ずに、機械を操作し、やや強引に記録媒体を取り出したため、データが損壊していた

・本来は読み取りに専用のソフトが必要なのに、そのままパソコンに記録媒体を差し込んでしまったため、データが見られなくなってしまった等々

このように、せっかくドライブレコーダーを取り付けて、事故を録画できていたにもかかわらず、自身の不注意で無駄にしてしまうことがあるわけです。ですから必ず事故後はデータをすぐに取り出して確認するようにしてください。

また、何かの拍子で予期せずデータが損壊したり紛失してしまう可能性もありますから、バックアップも必ずしておきましょう。更に言えば、できるだけ容量が大きな記録媒体を使用することをお勧めいたします。