「店舗の駐車場で事故が起きてしまった」「万引きの犯人を特定したい」、そんな時に頼りになるのが防犯カメラです。
しかし、いざ映像を確認してみると、車のナンバープレートがぼやけていて見えない…といった経験をしたことはありませんか?
この記事では、防犯カメラでナンバープレートがはっきり映らない理由と対策について解説します。大切な証拠を見逃さないために、ぜひ参考にしてください。
防犯カメラでナンバープレートが見えない理由
まずは、防犯カメラに車のナンバープレートがうまく映らない主な理由を紹介します。
画質が悪い
「ナンバープレートが見えない」と感じる場合、原因として思い浮かべるのは画質ではないでしょうか。防犯カメラは高額であり、複数台 設置するとなると「できるだけ安価なものを選びたい」と考えることでしょう。
しかし、安価なカメラの中には100万画素程度のものもあります。人物や車両の動きを確認する分には問題ないのですが、ナンバープレートのような細かい部分は拡大するとぼやけてしまうでしょう。
夜間撮影(ハレーション)
日中は鮮明に撮影できる防犯カメラでも、夜間になるとナンバープレートの識別が難しくなることがあります。その理由のひとつが「ハレーション」です。
ハレーションとは、逆光や光の反射によって映像が真っ白になったり、黒くつぶれてしまったりする現象を指します。
特に夜間は車のヘッドライトが強く反射するため、ナンバープレートがはっきりと識別できなくなるケースがよくあります。
車のスピードが速い
走行速度が速い車では、ナンバープレートがぼやけたり途切れたりしてしまいます。ここで注目すべきポイントは「フレームレート(fps)」です。
フレームレートとは1秒間に何枚の画像が撮影されるかを示し、数字が大きいほど映像は滑らかになります。
一般的な防犯カメラは3〜5fpsに設定されていますが、この設定では速く動く車をはっきり捉えるのは難しいのです。
設置位置が高すぎる
防犯カメラを簡単に手が届く位置に設置すると、レンズを塞がれたり、方向を変えられたりするなどのいたずらリスクが考えられます。そのため、カメラは高い場所に設置することが一般的です。
しかし、あまりに高すぎると車や人物を真上から捉える形になり、ナンバープレートが角度的に映らなくなってしまいます。
防犯カメラでナンバープレートを鮮明に映す方法
ここからは、ナンバープレートをより鮮明に映すためのポイントを紹介します。
画素数を改善する
ナンバープレートのような小さな文字をはっきりと映すためには、画素数が高いカメラを選ぶことが重要です。
400万画素以上のカメラを推奨しますが、価格が高額になってしまいます。特に複数台の防犯カメラを設置する場合、予算的に難しいかもしれません。
基本的には200万画素のカメラを使用し、ナンバープレートなど特に詳細を確認したい場所には400万画素のカメラを設置するなど、用途に応じて使い分けるとよいでしょう。
スマートIR搭載カメラを選ぶ
従来の赤外線カメラでは、光が強すぎて映像が真っ白になってしまうトラブルがよく見られます。
夜間撮影でもナンバープレートをしっかりと映したいなら、「スマートIR機能」が搭載されたカメラを選びましょう。この機能は、周囲の光量に応じて赤外線の強さを自動的に調整し、白飛びや黒つぶれを防ぎます。
fpsの設定を変更する
防犯カメラはデフォルトで3〜5fpsに設定されています。車のように高速で動く物体を鮮明に撮影したい場合は、フレームレート(fps)を高く設定しましょう。
15fps程度に設定すれば、移動中の車でもブレることなく、ナンバープレートを確認できるようになります。
位置を見直す
防犯カメラは2.5〜3.5mの高さに設置するのが理想的です。この高さであれば、第三者によるいたずらを防ぎつつ、車のナンバープレートも記録することができます。
ただし、設置場所の環境によっては視界が遮られたり、角度が不適切になることもあるため、必ず映像を確認しておきましょう。
映像が鮮明でない場合の解決策
トラブルが発生してから「映像を再生してみたら、暗くて何も見えない」「ナンバープレートが映っているのに判別できない」と気づくことは少なくありません。
そういった場合に、専門業者に画像の鮮明化を依頼すれば、ノイズ除去や色補正を行うことで識別できるようになる可能性はゼロではありません。
ただし、鮮明化には限界がありますので、それだけで識別できるようになることはほとんど無いというのが、実際のところです。
識別のためには鮮明化に加えて、映像解析が必要となります。例えば、対象となる映像(画像)と比較画像を透過して重ね合わせたり、対象画像を連続でトレースしていく手法です。
※テレビドラマで見るようなAIで、粗かった画像を一瞬で高画質に書き換えるといった手法ではありません。
専門業者に映像解析を依頼することで、解決の糸口が見つかるかもしれません。トラブル解決に向けた重要な証拠となることも多いので、ぜひプロの力を頼りましょう。
まとめ
この記事では、防犯カメラで車のナンバープレートがはっきりと見えない原因と対策について解説しました。
画素数の向上やハレーション対策、設置位置の調整などを実践することで、数字が判別できるようになるはずです。
もし、映像が不鮮明だったとしても、専門業者による解析で解決できる可能性があります。
東海DCでは、防犯カメラ・監視カメラの画像解析サービスを提供しています。事故や犯罪を迅速に解決したい方は、ぜひ一度ご相談ください。
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