突然の事故やトラブルに見舞われると、ドライブレコーダーが記録してくれた映像が頼りになります。しかし、いざ映像を確認しようとすると、「電池が切れて映像が残っていない」「肝心な部分が録画されていない」など役に立たないケースもあるものです。

そんな不安を解消する方法の一つが「タイムラプス録画」機能です。

この記事では、タイムラプスの仕組みや他の録画方法との違いについて解説します。

ドラレコのタイムラプスとは

タイムラプスとは、「時間(time)」と「経過(lapse)」を組み合わせた言葉で、1枚ずつ撮影した写真をつなぎ合わせてコマ送りのような動画を作る撮影手法です。

ドライブレコーダーのタイムラプス録画機能は、一定の間隔で場面を切り取って記録する仕組みです。通常の録画モードでは1秒間に20〜30フレームを撮影するのに対し、タイムラプス録画では1秒間に2フレーム程度と、ぐっと少ないフレーム数で記録します。

そのため、映像は滑らかではなくコマ送りのようになりますが、状況を把握するために必要な情報はしっかり残せます。

ドラレコのタイムラプスを利用するメリット

ここからは、タイムラプス録画機能を利用したほうがよい理由を紹介します。

電池が長持ちする

タイムラプス録画の大きな特徴は、バッテリー消耗を大幅に抑えられる点にあります。

通常の録画モードでは1秒間に20〜30フレームを記録するため、電力を多く消費します。その結果、長時間の録画や駐車中の監視ではバッテリー切れが問題になることも。

一方、タイムラプス録画では1秒間に2フレーム程度と記録するデータ量を減らすため、電池の持ちが大幅に改善されます。

たとえば、駐車中に当て逃げやいたずらを監視したい場合、バッテリー切れで重要な場面が記録されていなければ意味がありません。タイムラプス録画なら、長時間の録画を可能にし、トラブル発生時に重要な映像を確実に残すことができます。

必要な情報は確認できる

タイムラプス録画はフレーム数が少ないため、通常の録画ほど滑らかではありませんが、必要な情報を確認するには十分です。

たとえば、駐車場でのトラブルで車のナンバーや犯人の姿が映像に残っていれば、証拠として活用できます。特に自身に過失がない場合は、警察や保険会社に提出する有力な証拠となります。

タイムラプスと他の録画方法の違い

ドライブレコーダーにはタイムラプス以外にもいくつかの録画方法があります。それぞれの特徴を説明します。

常時録画

常時録画はその名の通り、エンジンがかかっている間、常に映像を記録し続ける方法です。

タイムラプスとの大きな違いは動画の質です。常時録画はフレーム数が多く、なめらかで高品質な映像を記録できるため、車両や人物の動きを詳しく確認しやすいのが特徴です。

ただし、その分バッテリー消耗が激しく、駐車中の監視には不向きです。一方、タイムラプス録画はフレーム数を減らすことでデータ量を抑えつつ、必要な情報を確実に記録できるため、電力消費を気にする場合には適しています。

衝撃検知録画

衝撃検知録画は、一定以上の振動や衝撃を感知したときだけ録画を開始する方法です。撮影時間が短い分、電力を節約できるというメリットがありますが、小さな衝撃には対応しきれないというデメリットがあります。

たとえば、車体に軽く触れる程度の当て逃げや、10円玉で傷を付けられるいたずらなどでは、録画が始まらないことが多いのです。

一方、タイムラプス録画は衝撃の有無に関係なく記録を続けるため、小さなトラブルでも映像が残るのです。

動体検知録画

動体検知録画は、カメラの範囲内で動く物体を感知した際に録画を開始する方法です。

この方法はセンサーが反応する範囲が限られているため、死角で発生したトラブルには対応できません。また、動体検知センサーが車両前方にしか付いていない製品も多く、後方で起きた事故やトラブルが記録されないケースもあります。

タイムラプス録画は「動いているかどうか」にかかわらず記録するため、動体検知録画では捕捉できない出来事も記録可能です。

まとめ

今回は、ドライブレコーダーのタイムラプス録画について、仕組みやメリットを解説しました。

タイムラプスは、フレーム数を抑えたコマ送り形式の映像となるため、通常の録画に比べて滑らかさには劣ります。しかし、その分バッテリー消耗を抑えることができ、特に長時間起動させたい方やバッテリー寿命が気になる方に適していると言えるでしょう。

事故やトラブルの際、映像をしっかり記録したい方は、タイムラプス機能付きの機種を検討してみてください。

すでに事故やトラブルに遭い、録画された映像が「粗い」「暗い」などの理由で状況が判別できない場合には、専門家への相談をおすすめします。

東海DCではドライブレコーダー解析サービスを提供しています。映像を鮮明化して証拠資料となる事故の状況を書面としてまとめることが可能です。お困りの方は、一度ご連絡ください。

※サービスの円滑な運営を考慮し、現在は個人のお客様からの解析依頼につきましては、弁護士を通してのお問い合わせのみをお受けする方針とさせていただきます。原則として直接のご依頼に関しては、対応ができかねますことをご了承ください。

なお、これまで通り、行政機関、自治体、法人のお客様からのご依頼やお問い合わせにつきましては、受け付けております。これからも、サービス向上に努めてまいりますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。