事故やトラブルに遭遇した際、「ドライブレコーダーは音声や映像をちゃんと記録しているのだろうか?」と不安に感じますよね。特に、停車中やエンジンを切った状態でも音声が残っているのか気になるものです。

この記事では、ドラレコの録画・録音の仕組みや、音声が記録されない原因についてわかりやすく解説していきます。

停車中でも録画中であれば録音もされる

ドライブレコーダーは基本的にエンジンに連動して動作します。つまり、エンジンを切れば録画も停止するのが一般的です。

ただし、最近では停車中や駐車中でも録画を続けられる「駐車監視機能(パーキングモードまたはセキュリティモード)」を備えた機種も増えています。この機能は、当て逃げやイタズラを防ぐために、車が動いていない状態でも録画を可能にするというものです。

たとえば、ドラレコの電源供給をシガーソケットではなく、常時電源に切り替えればエンジンを切った後も録画を継続できます。そして録画中であれば、ドラレコ内蔵のマイクが音声も同時に記録します。

映像だけでなく音声も後から確認できれば、事故やトラブル時に状況を正確に把握できるでしょう。

音声が記録されない原因と対処法

ドラレコに音声が記録されていなくて、困っている方もいるかと思います。以下に、主な原因と対処方法を紹介します。

マイクが拾えなかった

ドライブレコーダーの音声記録は内蔵マイクに依存するため、マイクの位置や集音感度が原因で音が拾えない場合があります。

たとえば、車内の音楽やエアコンの音に埋もれて、重要な音が聞こえないのかもしれません。

ドライブレコーダーの設置位置を見直してみてください。風切り音が気になる場合は「風切り音低減フィルター」をつけるのもよいでしょう。

動体検知や衝撃検知になっていた

ドライブレコーダーには、いくつかの録画方式があります。

「常時録画」では、車のエンジンをかけると同時に録画を開始し、エンジンを切るまで録画を続けます。この方式では自動で映像と音声が記録されますが、消費電力が大きい点がデメリットです。

一方、「駐車監視機能」では動体検知や衝撃検知といった省電力の方式が採用されています。

動体検知は人や車が動いたときに、衝撃検知は一定の衝撃を感知したときに録画と録音を開始します。消費電力は抑えられますが、決定的な瞬間を逃してしまう可能性があります。

走行中や停車中など、状況に合わせて録画方式を切り替えましょう。

録音機能をOFFにしていた

「映像は記録されているのに音声がない…」という場合、録音機能がOFFになっていたのかもしれません。

たとえば、社用車を運転していて「鼻歌や独り言を聞かれたくない」という理由で録音機能を一時的に切り、そのまま忘れてしまうことがあります。

また、録音のON/OFFを簡単に切り替えられるボタンがある機種では、誤操作でOFFになった可能性も考えられます。

ドラレコの設定画面で、録音機能がONになっているかどうかを定期的に確認したほうがよいでしょう。

車のバッテリーが上がった

車のエンジンを切ると、シガーソケットからの電源を確保できず、ドライブレコーダーも停止するのが一般的です。

駐車中・停車中でも録画を続けたい場合は「常時電源」に接続する必要があります。

ただし、この方法では車両のバッテリーが消耗し、電圧が低下してバッテリーが上がるリスクが伴います。エンジンがかからなくなったり、ドライブレコーダーが動作しなくなることも…。

録画・録音を途切れさせないためには、車両バッテリーに負担をかけにくい設定を行うか、バッテリー保護機能を持つドライブレコーダーを選ぶと安心です。

ドラレコの音声データは復旧可能?

ドラレコにファイルが残っていても、再生できなくなるケースが少なくありません。音声や映像を確認できないと証拠として活用できず、過失割合の判断に影響を及ぼしてしまうでしょう。

では、ドラレコのデータ復旧は可能なのでしょうか?

データが消える原因は「論理障害」と「物理障害」の2つに分けられます。

「論理障害」はファイルやシステムの異常によるもので、SDカードにエラーが表示されたり、誤ってデータをフォーマットしてしまった場合などが該当します。

一方、「物理障害」は事故の衝撃などでドラレコ本体やSDカードが損傷を受けることによって発生します。事故後に異音がする、焦げたようなにおいがする場合は、物理障害の可能性が高いです。

どちらの場合も復旧の可能性はありますが、ご自身で復旧を試みるのは非常に危険です。誤った操作を行うことでデータを完全に失うリスクがあるため、専門のデータ復旧サービスに相談することをおすすめします。

まとめ

今回は「ドライブレコーダーは停車中でも音声が記録されるのか?」という疑問について解説しました。

結論として、録画中であれば、通常は映像と一緒に音声も記録される仕組みになっています。ただし録音されない場合もあり、「録音機能がOFFになっている」、「マイクが音を拾えなかった」などの要因が挙げられます。

音声データが必要な場面に備えて、正しく録画・録音されているかを定期的にチェックしましょう。