交通事故やあおり運転など、万が一のために備えておきたいドラレコ。
近年は「4K(800万画素)対応」とうたう高精細モデルが登場し注目を集めています。しかし価格は従来より高額で、本当に必要なのか迷う方も少なくありません。
この記事では4Kドラレコのメリット・デメリットを紹介します。さらに品質を見極めるためのポイントも紹介するので、購入を検討している方は参考にしてください。
4Kドラレコのメリット

ドライブレコーダーはトラブルの瞬間を映像で残しますが、精度は解像度に大きく左右されます。
一般的にフルHD(約200万画素)はおよそ5.7m、WQHD(約400万画素)は8m程度まで判別できるとされます。
さらに夜間や逆光の状況では視認性が下がり、駐車監視や暗所での走行ではナンバープレートが読み取れないケースも珍しくありません。
一方で4K(約800万画素)は11.3m先のナンバープレートや標識まで記録できるといわれています。映像が鮮明であれば状況を第三者へ説明する際の裏付けとなり、信頼性も高まります。
たとえば赤信号を無視した車が突っ込んできた映像が残っていれば、過失割合に影響し、修理代や治療費・慰謝料の請求で有利に働く可能性があります。万一に備えるなら、高精細な4Kドラレコを取り付けたほうがよいでしょう。
4Kドラレコのデメリット
高精細映像を残せる4Kドラレコにも注意点があります。4Kドラレコを購入してから「フルHDやWQHDの方がよかったかも」と後悔しないために、事前に確認しておきましょう。
価格が高い

4K対応ドラレコは高性能である反面、一般的なモデルよりも高額です。以下に解像度ごとの価格帯をまとめました。
解像度 | 画素数の目安 | 相場 |
---|---|---|
フルHD | 約200万画素 | 10,000〜33,000円 |
WQHD | 約400万画素 | 19,000〜25,000円 |
4K | 約800万画素 | 30,000〜64,000円 |
特に駐車監視や2カメラ搭載などの機能を組み合わせると価格は上昇し、ハイエンドモデルでは6万円台に達することも少なくありません。
「とにかく記録が残ればいい」「コストを抑えたい」という方ならフルHDやWQHDでも十分でしょう。
録画データ容量が大きい

4K録画はデータ量が非常に大きく、フルHDのおよそ4倍、WQHDのおよそ2倍に達します。容量が不足すると肝心な場面が上書きされてしまうリスクもあるため、大容量のメモリーカードが欠かせません。
製品によってはデータ量を抑えるために画質やビットレートを下げるケースも見受けられますが、その場合は4K本来の鮮明さを十分に発揮できない可能性があります。
購入前に「どの容量まで対応しているか」「実際にどのくらい録画できるか」を確認すると安心です。
4Kドラレコの選び方
「4K対応」と書かれていても、必ずしも鮮明な映像が撮れるとは限りません。ここでは、4Kドラレコを比較検討するときに確認しておきたいポイントを紹介します。
画素数
画素数とは、一つの画像を構成する小さな点(ピクセル)の数を指し、この数が多いほど細部まで鮮明に映せます。
約200万画素でフルHD(1920×1080)、約400万画素でWQHD(2560×1440)、約800万画素で4K(3840×2160)に相当します。
しかし、「4K対応」とうたいながら実際には800万画素に満たない製品もありますので、必ず画素数の記載を確認しましょう。
WDR対応
走行中の映像は、場所によって明暗差が大きくなることがあります。明るい部分は真っ白に飛んでしまい、暗い部分は真っ黒につぶれてしまうと、肝心のナンバープレートや標識が見えにくくなります。
WDR(ワイドダイナミックレンジ)機能は、明暗差を自動で調整し、全体を見やすく補正してくれる仕組みです。
たとえばトンネルの出口で急に光が差し込む場面や、夕日が正面から差し込む逆光の状況でも、文字や車両の輪郭を判別しやすくなります。
夜間や街灯の少ない道を走るときにも視認性を高められるため、安全面を重視する方には欠かせない機能といえるでしょう。
実際の映像
スペック表だけではわからない性能差を確認するために役立つのが、実際の録画映像です。
特に夜間はモデルごとの差が大きく、数字上は同じ4Kでも「ナンバープレートがはっきり映る機種」と「文字がつぶれてしまう機種」に分かれることがあります。
購入前にはYouTubeなどで型番を検索し、ユーザーが投稿している走行映像をチェックしましょう。
まとめ
4Kドラレコは誰にとっても必須というわけではありませんが、事故やトラブルをより鮮明に残したい方にはおすすめできます。ナンバープレートや標識が判別しやすく、夜間や逆光といった条件でも証拠能力を高められるでしょう。
ただし、フルHDよりも価格が高く、録画データ容量も大きいという注意点があります。さらに「4K」とうたいながら画質が十分でない製品も見受けられるため、スペックや録画映像を必ず確認することが大切です。
用途や予算を踏まえ、本当に4Kドラレコが必要かどうか検討してみてください。