ドラレコは高温や振動など過酷な環境で動作しています。外見に異常がなくても、内部の部品は少しずつ劣化していくものです。
「気づいたら録画されていなかった」「映像が途中で途切れていた」そんなトラブルを防ぐためには、ドライブレコーダー(ドラレコ)の寿命を知っておくことが大切です。
この記事では、ドラレコの寿命や買い替えのタイミングについてわかりやすく解説します。
ドラレコの寿命は何年?
ドライブレコーダーは、3〜5年での交換が推奨されています。
ただし、「内蔵バッテリー」や「SDカード」など部品によっても耐用年数は異なります。ここでは、それぞれの寿命の目安を紹介します。
本体の寿命は3年程度
ドライブレコーダー本体の寿命は、おおよそ3年です。メーカー保証は1〜3年程度が一般的で、保証期間を過ぎたあたりから不具合が出始めるケースも多く見られます。
特に毎日車を使う方は録画時間が長くなるため、内部の負担が増えて寿命が短くなりやすい傾向があります。
さらに、直射日光による高温や走行中の振動も劣化の原因となるため、3年を過ぎたら買い替えを検討したほうがよいでしょう。
内蔵バッテリーの寿命は2年程度
ドライブレコーダーに搭載されている内蔵バッテリーは、一般的に2〜4年で性能が低下します。使用を続けるうちに充電容量が減少し、録画時間が短くなるなどの症状が現れます。
特に駐車監視機能を頻繁に使う場合は、常時電源が入る状態が続くため、劣化が早まりやすくなります。
撮影時間が極端に短くなったり、駐車監視が作動しなくなったりした場合は、交換時期が近いサインと考えましょう。
SDカードの寿命は1~2年
ドライブレコーダーで記録された映像はSDカードに書き込まれ、容量を超えた場合は上書き(書き換え)を繰り返すことになります。
そのため、SDカードは他の部品に比べて消耗が早く、寿命は1〜2年が目安です。
メーカーによっては「書き換え寿命(可能回数)」を設けており、使用頻度が高いほど劣化も早まります。
録画が途中で途切れる、映像が保存されないといった症状が見られた場合は、SDカードを交換したほうがよいです。
ドラレコを買い替えるべきタイミング
ドライブレコーダーの寿命は、使用環境や設置場所によって大きく変わります。
特に、直射日光が当たる場所に取り付けている場合や、長時間稼働させている車(タクシー・営業車など)では、劣化が早まる傾向があります。
ここでは、ドラレコの買い替えを検討したほうがよい症状を紹介します。あてはまるものがないかチェックしてみましょう。
録画が途切れる
録画が途中で止まったり、映像が乱れたりといった症状が出たときは注意が必要です。そのまま使い続けると、事故やトラブルの際に肝心の映像が残らない恐れがあります。
まずはSDカードを新しいものに交換して様子を見ましょう。
それでも改善しない場合は、本体内部の劣化が進んでいる可能性が高く、買い替えを検討するタイミングです。
フリーズ・再起動が増えた
電源が入らない、フリーズする、頻繁に再起動を繰り返すといった不具合が増えてきた場合は、内部の電子部品が劣化しているサインです。
特に駐車監視機能を長時間使用している場合は、常に通電している状態が続くため、本体や内蔵バッテリーへの負担が大きくなり、寿命が短くなりやすくなります。
SDカードが反応しない

ドライブレコーダーは、基本的に映像をSDカードに保存する仕組みです。SDカードを認識しない場合はエラーが表示され、録画や再生が正常に行えなくなります。
何度差し込み直しても反応しない場合は、SDカード自体の寿命が考えられます。SDカードを交換しても症状が改善しないときは、本体側に不具合が発生している可能性が高いです。
異常に熱を持っている

ドライブレコーダーは、一般的に−10℃〜+60℃の範囲で動作するよう設計されています。
しかし、真夏の車内は60℃を超えることもあり、高温になると安全装置が作動して録画を一時停止する場合があります。
熱対策としては、吸収した熱を外に逃がす「ヒートシンク」などが有効ですが、それでも本体を触った際に異常な熱を感じる場合は注意が必要です。
内部の電子部品が劣化している可能性が高く、そのまま使用を続けると故障やデータ破損の原因にもなります。早めに交換を検討しましょう。
交通事故後

ドライブレコーダーは精密機器のため、交通事故や強い衝撃を受けると、外見に異常がなくても内部の部品や配線が損傷していることがあります。
録画ができない・電源が入らない・動作が不安定などの不具合が見られる場合は、修理や買い替えを検討しましょう。
証拠を確保するうえでも、すぐにSDカードを取り出してデータをバックアップしておくことをおすすめします。
まとめ
ドライブレコーダーの寿命は3〜5年ですが、使用環境や録画頻度によって劣化のスピードは変わります。
見た目に問題がなくても、内部の部品が摩耗していることもあるため、録画が途切れる・フリーズが増えるなどの異常が見られたら要注意です。
万一のときに映像が残らず困らないよう、定期的に動作確認を行い、交換のサインを見逃さないようにしましょう。
