• 人物の動静と、車両の動静、いずれの場合においても解析手順に違いはありません。

  東海ドキュメンテーションにおける解析手順は以下の通りです。

  ① 映像を見やすくするため、補正・調整・ノイズ除去等

  ② 映像内にタイムコードを挿入、対象箇所をクロップして拡大

  ③ 動画を全てコマ送り静止画像に変換、映像に不自然な箇所がないか確認※1

  ④ ①~③で揃えた資料から、物理計算式やその他の証拠に基づき分析

   ※1映像の再生速度や対象物の動きに不自然さがないか、作為的な駒落ちがないか確認します。

  • 解析結果の表現方法については、車両事故の場合は、目的の車両位置(関係)を特定し、メーカーから取り寄せた当該車両の車体図を用いて、現場見取図の縮尺と合わせ、特定した位置に時系列で配置していき、事故状況を可視化します。人物の動静については、身長・体型・服装等から該当人物を特定し、当該人物の動きをトレースし、時系列に沿って静止画を掲載し、状況を可視化します。
  • 具体的な解析方法については、事故・事件の形態や態様に応じて千差万別であるために、ここにすべてを示すことはできませんが、基本的に動画(映像)の解析である以上、時間軸に沿って映像内の当該車両もしくは当該人物がどのような動きをしたかについて精査する作業となります。そういった意味では、対象が車両であっても人物であっても、解析方法が変わるわけではありません。
  • もっとも、人間の場合は可動部分が多いため、車両のような単体の動きより複雑さが増しますが、人間の身体にも重心が存在するため、その動きを物理的にトレースすることは可能です。これらは、人間や自転車のような可動部分の多いものと車両が衝突した事故において、人間や自転車がどのような動きを見せるのかを検証する様々なデータ等が書籍などで数多く紹介されていることからも明らかです。
  • 一般的に人間の動きは自由度が非常に高いように思われますが、物理的に不自然な姿勢はとることができません。重心を無視して立ったり、屈んだり、歩いたり、跳ねたりはできないからです。つまりは、映像に映り込む人物の体重移動やその速度、頭部の向きや角度、腰の位置や角度、両足のスタンス、つま先の方向、それらが、刻々とどのように移動変化していくかに着目することによって、事実がどうであったのかを知ることができます。

  上記のような事由から、東海ドキュメンテーションでは、車両事故や人物の事故・事件について特段区別することなく、ご依頼を承っております。