事故の瞬間、ドライブレコーダーはその全てを記録しているはずです。しかし、その時の映像を確認しようとしてもファイルが見つからなかったら、データが再生できなかったら、どうすればよいでしょうか?
そこで今回は、ドラレコの事故映像が消えてしまった場合の復元方法について解説していきます。大事な映像を取り戻すために、ぜひ最後まで読んでみてください。
ドラレコのデータが消えても復元可能?
ドライブレコーダーのデータが消えてしまう理由はいくつか考えられ、状況によっては復元できる可能性もあります。まずはよくある3つのシーンを挙げますので、どれに当てはまるのか考えてみてください。
上書きしてしまった場合
SDカードの容量を超えてしまうと、古い映像は新しい映像で自動的に上書きされてしまいます。このような場合にはデータ復元の可能性は残されていますが、時間が経つほどに復元が困難になります。
事故が起こったらできるだけ早くドライブレコーダーからSDカードを取り出し、新たなデータの書き込みを防ぎましょう。
誤ってフォーマットした場合
ドライブレコーダーやPCの操作を間違えてフォーマット(初期化)してしまった場合、保護されている映像も含めて全ての映像が消去されます。しかし、実際にはデータは完全に消去されていない状況で、SDカードに残っているケースが多いです。
フォーマットした後すぐに復旧作業に取り組めば、復元成功の確率が高いです。ただし、データがその上に書き込まれると復元はほぼ不可能になりますので、注意してください。
SDカードが破損した場合
- 事故の衝撃でドラレコ自体が破損した
- ドラレコから取り出す際に金属部分を触ってしまった
- 映像再生やデータコピーの際にエラーが表示された
- 高温の車内や紫外線が直接当たる場所に長時間放置した
このような場合は、SDカード/microSDカードが物理的に破損している可能性が考えられます(物理障害)。
破損したSDカードからデータを取り出すには特別な技術が必要なため、プロの業者に相談してみましょう。
ドラレコのデータを復元する方法
もしも大切な事故映像が見当たらない場合でも、諦めるのはまだ早いです。
ここからはドライブレコーダーのデータを復元するための具体的な方法を紹介します。
データ復元ソフトを使う
SDカードがまだ読み取り可能な状態なら、データ復元ソフトウェアを使用して消えたデータを取り戻せるかもしれません。復元ソフトは無料版と有料版がありますが、手順は基本的に同じです。
- データ復元ソフトウェアをダウンロード・インストールする
- ドライブレコーダーのSDカードをパソコンに接続する
- ソフトウェアを起動し、ファイルを検索・選択する
操作は比較的簡単で、ソフトウェアの指示に従って進めるだけです。無料ソフトを使えばお金をかけずに済むという点もメリットでしょう。
しかし、元のデータが上書きされてしまっている場合やSDカードの破損が疑われる場合、ソフトによる復元は困難です。
データ復旧業者に依頼する
SDカードが物理的に損傷している場合、復元には専門の知識と技術が必要です。そんな時はデータ復旧業者の利用を検討してください。
データ復旧業者は、SDカードやPC・HDD・USBメモリなどのデータ復元を専門としています。費用は論理障害(データ破損)なら5万〜15万円、物理障害(記録媒体の破損)なら20万〜40万円が目安です。
ただし、データ損傷の程度や記録媒体の状態によっては完全な復旧が望めないこともありますので、まずは相談してみましょう。
ドラレコ解析業者に依頼する
「ドラレコの映像を交通事故の証拠として提出したい」と考えているなら、ドラレコ解析サービスを提供している業者がおすすめです。
ドラレコ解析業者なら、「映像が暗すぎる」「画質が粗い」など何が映っているのか判別できない映像も明らかにする画像解析技術を持っています。事故の詳細を把握し、交通事故の鑑定書を作成するサービスも合わせて依頼できるため、証拠としての価値が高まります。
金額は状況によりますが、当社の場合、調査費用として33,000円〜(税込)、解析費用として 100,000円〜(税込)、合計では15〜30万円が目安です。ご相談は無料ですし、ヒアリング後に概算見積書を作成しますので、お気軽にお問い合わせください。
まとめ
ドライブレコーダーから事故の映像が消えてしまったら、とても焦りますよね。このままでは第三者に状況を正しく伝えられず、自分が不利になるかもしれません。
しかし、すぐに対処すれば消失したデータを取り戻せる可能性もあります。データ復元ソフトを使う、データ復旧業者に依頼するといった方法を試してみてください。
※なお、弊社ではデータ復元単体でのご依頼は受けておりませんので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
また、東海DCではドラレコ映像解析サービスを提供しています。ドラレコの映像を詳細に解析して、事故の全貌を明らかにすることができます。事故解決のための証拠として、または自分の過失割合を明らかにするために、ぜひ当サービスを活用してください。
重要なお知らせ:個人のお客様からの解析依頼について
平素より当社のサービスをご利用いただき、誠にありがとうございます。最近、ドライブレコーダーの上書きによるデータ消失の復元、車両ナンバープレートの解析、防犯カメラの解析に関する個人のお客様からのお問い合わせやご依頼が増加しております。このように多くの方々に当社サービスをお問い合わせいただけることに、心より感謝申し上げます。
しかしながら、サービスの円滑な運営を考慮し、今後は個人のお客様からの解析依頼につきましては、弁護士を通してのお問い合わせのみをお受けする方針とさせていただきます。直接のご依頼に関しては、対応ができかねますことをご了承ください。
弊社は動画解析に基づく証拠資料の作成が主なサービスであり、データ復元やナンバープレートの解読については副次的なサービスです。原則、それ単体でのご依頼は対応しておりませんので、ご留意くださいますようお願いいたします。
なお、これまで通り、行政機関、自治体、法人のお客様からのご依頼やお問い合わせにつきましては、受け付けております。これからも、サービス向上に努めてまいりますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。