ドライブレコーダー(ドラレコ)は、交通事故の状況を記録しています。警察や保険会社から映像の提出を求められたり、事故直後にその場で確認したいこともあるでしょう。
しかし、「どうやって見ればいいの?」「パソコンが手元にない」と困ってしまう方も多いはずです。
この記事では、スマホを使ってドラレコの映像を確認する方法をわかりやすく紹介しています。Wi-Fi対応・非対応のドラレコ、それぞれのケースに分けて説明しているので、ご自身の機種に合わせてチェックしてみてください。
Wi-Fi対応ドラレコをスマホで確認する方法
Wi-Fi対応のドラレコなら、事故現場ですぐにスマホやタブレットで映像を再生できます。
Wi-Fiと一言で言っても接続方法にはいくつかあります。機種によって異なりますので、自分のドラレコがどれに当てはまるか確認してみてください。
スマホ連携機能付きドラレコの場合

ユピテル、コムテック、ケンウッド、パイオニアなど多くのメーカーからスマホ連携機能が搭載されたドラレコが販売されています。基本的には専用アプリをダウンロードして接続します。
JVC
JVCのドラレコには専用アプリ「JVC Dashcam」があり、Google Playからダウンロードできます。このアプリはGC-DR20、GC-BR21、GC-DRE10に対応しています。詳しい手順はJVC公式ブログにて確認できます。
コムテック
コムテックのドラレコでは、iPhoneやAndroidと無線LANで接続可能です。
例えばHDR967GWの場合、本体で「無線LAN設定」を選択し、スマートフォンのカメラでQRコードを読み取ります。具体的な接続方法についてはコムテック公式サイトをご覧ください。
標準搭載ドラレコの場合

一部の車メーカーでは、ドラレコが標準装備されている場合があります。その場合、メーカー専用のアプリを使用して、スマホへ映像を確認できます。
トヨタ
トヨタの標準装備またはオプションのドライブレコーダーは、「My Drive Recorder Viewer」というアプリを使用すると映像をスマホに転送できます。App Store、 Google Playどちらでもダウンロード可能です。
詳しい手順はトヨタ公式ヘルプページで確認してください。
ホンダ
ホンダの純正アクセサリーとして提供されるドラレコ(DRH-254SF、DRH-224SD、DRH-204VD、DRH-204WD)はスマホと連携可能です。
まずはApp Storeまたは Google Playからアプリ「withDR」をダウンロードしてください。ドラレコ本体の電源を付けた状態でアプリを起動すると、無線LANにて接続できるようになります。
具体的な手順はHonda公式サイトで確認してください。
ドラレコ付き自動車保険の場合
一部の自動車保険では、ドライブレコーダー付きの保険を提供しています。一定以上の衝撃を検知すると、自動的に撮影された映像が保険会社に送信される仕組みです。
映像の確認方法は保険会社によります。例えば損保ジャパンの「つながるドラレコDriving!」では、ドラレコとWi-Fiでつながる専用スマホアプリが提供されています。
以下の記事では、「事故に遭った際、いつ保険会社に連絡するか」についても触れています。あわせてご活用ください。

Wi-Fi対応ではないドラレコをスマホで確認する方法
Wi-Fi機能が付いてないドライブレコーダーでも、カードリーダーを使えばスマホで映像を確認できます。Android・iPhoneそれぞれの方法を紹介します。
Androidの場合
Android端末ではSDカードスロットの付いたモデルもありますが、最近はSDカード非対応モデルも多くなっています。その場合でも、外付けのSDカードリーダーを使えば、簡単にドラレコの映像をスマホで確認できます。
以下の手順で進めてみてください。
- SDカードリーダーにドラレコのSDカードを差し込む
- AndroidにSDカードリーダーを接続する
- ホーム画面で「Google」→「Files(Files by Google)」を起動する
- 画面を上にスライドさせて「ストレージデバイス」の「SDカード」を選択する
- 読み込みたいデータをタップすれば、ドラレコの映像を確認できる
iPhoneの場合

iPhoneにはSDカードスロットが装備されていません。SDカードリーダーを利用して、ドラレコの映像を再生しましょう。
- SDカードリーダーにドラレコのSDカードを差し込む
- SDカードリーダーをiPhoneのLightningポートに接続する
- ホーム画面で「Google」→「Files(Files by Google)」を起動する
- 自動的に写真アプリが開き、「読み込む」タブが表示され
- 再生したい映像を選び、「読み込む」をタップすれば、ドライブレコーダーの映像を確認できる
注意しなければいけないポイントが2つあります。
まず、「Lightning」コネクタ(端子)を搭載したSDカードリーダーでなければiPhoneと接続できないので、購入前に必ずチェックしてください。また、Apple純正のSDカードリーダーはmicroSDカード用のスロットがないため、microSDカードを使う場合は変換アダプタも購入しましょう。
もしSDカードが抜けない場合は、以下の記事をチェックしてみてください。

スマホでドラレコ映像を見るときの注意点
スマホを使えば、ドラレコの映像をその場ですぐに再生できます。ただし、手軽に見られる分、思わぬトラブルにつながることもあります。
ここでは、特に注意したいポイントを紹介します。
映像データをバックアップする
スマホで映像を確認する際、慣れない操作で誤ってデータを消してしまうかもしれません。再生する前に、必ずバックアップを取っておきましょう。
データをダウンロードできるアプリなら、スマホ内に保存すればOKです。
また、警察にドラレコ本体を提出すると基本的に返却されません。その場(実況見分)ではスマホで映像を見せるだけにして、後ほどパソコンや別のSDカードにコピーして保管することをおすすめします。
詳しくは以下の記事をご覧ください。

安易に公開しない
スマホで映像を確認したあと、そのままSNSに投稿するのは簡単ですが、注意が必要です。
映像の中にナンバープレートや顔など、個人を特定できる情報が含まれている場合は、プライバシー侵害や名誉毀損にあたる恐れがあります。
どうしても公開したい場合は、モザイク処理などで個人が特定できないようにするなど配慮を忘れないようにしましょう。
無線LANのパスワードが必要
ドラレコとスマホを初めて無線LANで接続する際、パスワードを求められます。
初期パスワードは、取扱説明書やメーカーの公式サイトに記載されています。英大文字・小文字を正確に入力しないと接続できないため、入力ミスには注意しましょう。
接続手順は機種によって異なりますが、一般的な流れは次のとおりです。
- 車のエンジンをかける(ドラレコの電源を入れる)
- ドラレコ本体の無線LANボタンを押す
- スマホアプリで、ドラレコのSSID(ネットワーク名)を選択する
- パスワードを入力する
まとめ
今回は、ドライブレコーダーの映像をスマホで確認する方法について説明しました。Wi-Fi対応のドライブレコーダーならその場で簡単に設定できますし、非対応の場合でもカードリーダーを用意すれば確認可能です。
事故現場で状況をすぐに確認したいときや、警察や保険会社に映像を見てもらいたいときに、この記事をぜひ参考にしてください。
なお、スマホ以外にも本体(液晶画面)やパソコンで確認する方法もあります。詳しくは以下の記事をご覧ください。

もし映像を再生してみて「画質が荒い」「ナンバープレートや信号の色がよく分からない」と感じた場合は、ドラレコ映像解析サービスの利用も検討してみてください。
東海DCでは、高度な画像解析技術を使って、事故状況を正確に反映した「事故状況図」を作成しています。証拠資料として提出できる書面にまとめますので、過失割合を有利に進めたい方におすすめです。ぜひ一度ご相談ください。
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