交通事故に遭って、ドライブレコーダーの映像を警察や保険会社に提出しようと考えている方へ。先に自分で確認して「映像が見にくい」「自分に不利な部分が映っている」と感じたら、編集したくなりますよね。
ドラレコの映像は事故の状況を正確に記録し、過失割合の交渉を有利に進めるための大事なカギです。しかし、使い方を誤ると、逆に自分を不利な立場に追い込むことになってしまうかもしれません。
この記事では、ドラレコの映像を編集する際のリスクや、映像を提出する際の注意点についてわかりやすく説明します。正しい情報を知って、冷静に対処するための参考にしてください。
ドラレコ事故の映像を編集するとどうなるのか
ドラレコの映像は事故の真相を明らかにし、示談交渉などをスムーズに進めるための重要な証拠となります。しかし、デジタルデータである以上、映像の編集や加工が行われていないか、その信頼性が問題になることがあります。
まずは事故の映像を編集した場合のリスクについて紹介します。
自分の過失が記録されていることもある
ドラレコに自分の交通違反が映っていたら、どうしたらいいのでしょうか。例えば、黄色信号で発進してしまったり、スピードを出し過ぎたり、ウインカーを出し忘れたりといったことが映像に残っていると、提出することで自分の過失が明らかになるかもしれません。
「これがバレたら困るなぁ」と思って、有利な部分だけを編集して提出したくなる気持ちもわかりますが、編集・加工はやめておきましょう。編集された映像は信頼性が低く見られてしまうのです。
事故の映像を編集すると不利になる
ドラレコの映像に不自然な部分があると、加害者側から「この映像、編集されてない？」「被害者に有利な部分だけ見せてるんじゃない？」などと言われるかもしれません。その場合、映像の信頼性を証明しなくてはいけなくなります。
もし映像の編集・加工が明らかになると、被害者の立場が一気に不利になるでしょう。裁判や示談交渉で不利にならないためにも、ドラレコの映像はそのまま編集せずに提出するのが一番です。
ドラレコは提出しなくてもよい
ドラレコの映像は事故の記録としてとても重要です。そのため、「提出しなければならない」と思うかもしれませんが、実は任意なのです。
保険会社や加害者から「映像を見せてください」と頼まれても、出さなくても大丈夫です。特に、弁護士から「これを出すと不利になるかもしれないからやめておきましょう」とアドバイスされた場合は、提出しない方が賢明です。
もっとも、ドラレコの映像を持っているのに（持っていることを相手側に知られているのに）出さないということは、不利な内容が録画されているのではないかと憶測される可能性は否定できません。
また、裁判所から映像の提出を命じられた場合は話が別です。この場合、従わないと裁判所が不利な判断を下す可能性がありますので、注意してください。
ですから、提出の有無はさておき、自分にとって都合が悪いかもしれないからといって、はやまってドラレコの映像データを削除してしまうことはやめましょう（あなたが”不利になるかも”と思い込んでいるだけで、じつはあなたの主張を立証できる大切な事実が録画がされている可能性もあり得るからです。オリジナルデータだけは保管しておきましょう）。
ドラレコ映像を提出する際の注意点
ドラレコの映像を警察や保険会社に提出する前に、知っておきたいポイントを紹介します。
基本的にはそのまま提出する
先述した通り、映像を編集するのは心証が悪くなるので避けましょう。たとえ自分に不利になる部分が映っていたとしても、映像の一部を加工したり、削除したりしてはいけません。
ただし、事故とは関係のない前後の映像が含まれている場合は、事故に関する部分だけを抜き出して提出する程度なら問題ありません。
提出前にコピーしておく
これはとても重要なことです。まず、兎にも角にも映像データをコピーしてください。できれば複数コピーをとってください。
ドラレコのSDカードなどを提出すると、基本的には返却されません。あとから「見直したい」と思っても、対応してもらえないことがほとんどです。そのため、提出前に映像をコピーしておくことがとても大切です。
パソコンに保存するのはもちろんですが、さらにGoogleドライブやDropboxなどの外部ストレージサービスにもアップロードしておくととよいでしょう。こうすれば、データが消えてしまう心配もありませんし、どこからでもアクセスできます。
映像の修復は専門家に任せる
ドラレコの映像が「見にくい」と思ったら、自分で編集ソフトを使って修復したくなるかもしれません。しかし、編集ソフトの影響で色味などが不自然になると、映像の加工が疑われてしまうかもしれません。リスクを避けるためには、専門家に任せるのがベターです。
ドラレコ映像を解析する専門サービスを利用すれば、証拠としての信頼性を保ちながら、鮮明な映像を手に入れることができます。自分でやるよりも安心ですし、確実です。プロにお願いすることで、交渉や裁判でも有利に働くことでしょう。
まとめ
ドライブレコーダーの映像は、交通事故の真相を明らかにし、過失割合の交渉を有利に進めるための重要な証拠です。しかし、映像を編集したり加工したりすると信頼性を損なわれてしまい、不利な立場に追い込まれる可能性があります。
そのため、映像は編集せずにそのまま提出することが重要です。
もし映像が鮮明でない場合は、自分で対処せずに専門家に解析を依頼しましょう。東海DCでは高度な解析ツールを用いて、映像から事故の状況をしっかりと把握できます。
プロに任せることで、映像の信頼性を保ちながら、確実な証拠として利用できるのです。困っている方は、ぜひ一度ご相談ください。
