交通事故に遭った直後、ドラレコの液晶画面に「録画停止」といったエラー表示が出ることがあります。これは「緊急録画停止」機能によるもので、強い衝撃を検知した際に自動的に録画を停止し、重要な映像が上書きされないようになっています。

警察や保険会社に提出する証拠を確実に残せる便利な機能なのですが、初めて見たときはどうすればよいか迷ってしまうかもしれません。

そこで今回は、ドラレコの緊急録画停止の概要と、エラーメッセージへの対処法について紹介します。

ドラレコの緊急録画停止とは

ドライブレコーダーの「緊急録画停止」機能とは、事故などの大きな衝撃を受けた際に録画を自動で停止する機能です。この機能により、重要なデータが上書きされるのを回避できます。

ここではドラレコの記録の流れに沿って、緊急録画停止機能とはどういうものかを説明していきます。

常時録画とイベント録画

ドラレコの撮影モードには「常時録画」と「イベント録画」の2種類があります。

普段は「常時録画」モードになっており、車のエンジンをかけると録画を開始し、走行中のすべての映像を記録し続けます。

事故や急ブレーキなどの衝撃を検知すると「イベント録画」モードに切り替わり、その瞬間の映像を別ファイルに保存します。※録画ボタンなどで任意のタイミングで記録が可能なタイプもあります。

データの保存・上書き

ドラレコの映像はSDカードやmicroSDカードに保存されますが、容量がいっぱいになると上書きされていきます。例えば64GBなら8〜12時間分の映像を保存し、それ以降は古いデータから消えていくのです。

「イベント録画」で撮影されたデータは基本的に保護されていますが、事故後にSDカードを抜かずにそのまま車両を移動させると、重要な映像が上書きされてしまうかもしれません。

「再生してみたらデータがない!」「向こうが悪いのに、映像がなくなったせいで認めてもらえない!」といった事態は避けたいものです。

緊急録画停止

ドラレコの映像は事故の瞬間を正確に記録しており、事実確認に活用できます。警察や保険会社に対して提出する証拠として信頼性が高いため、示談交渉や裁判において有利な立場を取れるでしょう。

緊急録画停止機能のおかげで証拠が残っていれば、事故後の手続きがスムーズに進むのです。

もし映像データはあるものの、「夜間走行で暗くて見えない」「画質が粗くて信号の色が判別しにくい」といった場合は専門家に相談するのがおすすめです。ドラレコ映像解析では特殊なソフトウェアで分析して、事故の状況を明らかにしてくれます。

ドラレコの緊急録画停止を解除する方法

緊急録画停止は事故の衝突や急ブレーキだけではなく、大きな段差や縁石を乗り越えたときにも作動することがあります。

突然エラーメッセージが表示されて戸惑ってしまうかもしれませんが、落ち着いて対応すれば大丈夫です。

ここからは、緊急録画停止の解除方法について分かりやすく説明します。

エラーメッセージから解除する

ドラレコの液晶画面に「録画停止」や「録画を再開する場合はOKを押してください」といったメッセージが表示されたら、画面上の指示に従って操作すればOKです。

操作手順は機種にもよって多少異なりますが、ほとんどの場合、画面の「OK」ボタンを押すだけで解除できます。もし操作が分からないときは取扱説明書を確認してみてください。

設定から解除する

エラーメッセージをうっかり消してしまった場合でも心配ありません。ドラレコの「メニュー(設定)」から緊急録画停止を解除できます。

具体的な操作手順は機種によって異なるため、取扱説明書やオンラインマニュアル・メーカーのサポートサイトを参考にしてください。

初期設定を変更する

多くのドラレコでは緊急録画停止機能が初期設定で「有効」となっていますが、メニュー(設定)からON・OFFの切り替えが可能です。

また、段差や縁石を越えるたびに緊急録画停止が作動してしまう場合は、感度を鈍く設定することもできます。

ただし、事故時の映像を確実に保存するために、ある程度の感度で検知できるようにしておきましょう。普段の走行中は不必要に作動しないけれど、万が一のときに録画を停止してくれるように、感度を細かく調整してみてください。

まとめ

ドライブレコーダーの「緊急録画停止」は大きな衝撃を受けた際に、自動的に録画を停止し、重要な映像が上書きされるのを防ぐ機能です。

液晶画面に「録画停止」といったメッセージが表示された場合は、指示に従って解除してもよいですが、録画が再開される点には注意してください。事故後に警察や保険会社に映像を提出する必要がある場合は、すぐにドラレコからSDカードやmicroSDカードを抜き取っておくと安心です。

東海DCではドラレコ映像解析サービスを提供しています。映像から交通事故の詳しい状況を調査し、状況説明図にまとめるので、示談交渉や裁判を有利に進めるための強力なサポートとなります。事故後の手続きでお困りの際は、ぜひ一度ご相談ください。

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