ドラレコ「LED信号機対応」とは？事故の証拠を確実に残すために

ドライブレコーダーを比較していると、「LED信号機対応」と書かれているのを見かけませんか？

実はLED信号機を撮影すると、消えたように映ってしまったり、点滅して見えることがあります。これでは、信号の色が判別できない可能性があり、いざという時に役に立たないかもしれません。

この記事では、「LED信号機対応」とは何かを分かりやすく解説していきますので、ぜひチェックしてみてください。

ドラレコで信号が消えて見える！？

交通事故が発生した際、過失割合は現場の状況によって左右されますが、特に重視されるのは信号の色です。

例えば、自分は青信号、相手が赤信号で衝突してきた場合、過失割合は0：10です。もし青信号で交差点に進入したものの先行車が詰まり、赤信号に変わった場合は3：7となります。そのため、相手が割合を減らすために嘘の主張をするかもしれません。

ドライブレコーダーの映像があれば、どちらの話が正しいのか分かります。しかしLED信号機が「点滅して見える」「真っ暗に映っている」といったケースでは、赤だったのか青だったのか確認できません。

「せっかくドライブレコーダーを取り付けたのに、肝心な信号が映っていなかった…」と後悔しないためにも、LED信号機対応モデルを選ぶことをおすすめします。

日本の信号機には「電球式」と「LED式」の2種類があり、近年では省エネで寿命の長いLED式に切り替わっています。

ドライブレコーダーでLED信号機を撮影すると、信号が点滅したり、消えたように見えることがあります。なぜこうした現象が起こるのか、理由を解説します。

LED信号は、肉眼ではただ点灯しているように見えますが、実際には1秒間に120回もの速さで点滅を繰り返しています（西日本の場合）。

ドライブレコーダーも1秒間に数十枚の画像を撮影しており、これを「フレームレート（fps）」と言います。

一般的なドラレコは30fps（1秒間に30コマ）で撮影します。LED信号の点滅（120回/秒）はその倍数にあたるため、タイミングが重なってしまうことがあります。

その結果、映像では信号が「消灯している」「点滅している」ように見え、色が赤だったのか青だったのか分からなくなるのです。

LED信号機の点滅には電力周波数が影響しており、日本では地域によって周波数が異なります。

東日本では50Hz、西日本では60Hzが使われており、LED信号機の点滅速度も東日本では1秒間に100回、西日本では120回の点滅という差が出ます。

このため、どちらの地域でも同じ設定のドライブレコーダーを使用した場合、片方では問題なく撮影されているのに、片方では信号が点滅もしくは消灯して見える可能性があるのです。

ドライブレコーダーで撮影してもLED信号機が正しく映っていないと、証拠として使えないかもしれません。

そのため、ドラレコを選ぶ際は、信号機の点滅や消灯を避けるための設計が施されている「LED信号機対応」モデルをおすすめします。

ここでは、LED信号機対応モデルが具体的に他の機種とどのように違うのか解説していきます。

LED信号機のトラブルを避けるためにまず注目したいのがフレームレートです。一般的な30fpsのドライブレコーダーではLED信号の点滅と同期してしまい、映像に信号が「消えている」ように映ることがあります。

そこで、メーカー各社はフレームレートを少しずらした27.5fpsや29fpsといったモデルを販売しています。点滅回数の倍数ではないのでLED信号と同期しにくくなり、正確な映像を残せる可能性が高まります。

日本では東日本が50Hz、西日本が60Hzと、電力の周波数が地域によって異なるため、LED信号機の点滅タイミングも異なります。

地域に合わせて自動的に50Hzまたは60Hzへ切り替わる機能があれば、映像への影響を防げます。特に長距離を移動する方には、いちいち設定を変更せずにすむので便利ですよ。

ドライブレコーダーの映像でLED信号機が正しく映らないのは、目に見えないほどの速さで点滅していて、ドラレコの撮影タイミングと合致してしまったためです。

信号の色が判別できなければ、事故の際に証拠としての価値が低下するリスクがあります。これからドライブレコーダーを設置しようとしている方は、ぜひ「LED信号機対応モデル」を検討してみてください。

また、すでに事故に遭い、信号部分が鮮明に記録されていなかった場合も、諦めないでください。東海DCではドライブレコーダー解析サービスを提供しております。

信号の状態に加えて速度の変化や走行位置なども含めて、証拠として役立つ書面資料にまとめることが可能です。お困りの方はぜひご相談ください（全国対応）。